極子日子

つぶやくように書いて書けるようにするための雑記

2013-11-24から1日間の記事一覧

感覚の鈍感さについて

高校時代、私は美術部に所属して80号サイズの油絵を描いていた。そこはたまたま全国規模の高校美術展でも注目を集めるほどの個性的なクラブだった。新入部員に対してもデッサンや模倣からはじめる伝統的な絵画教育の手法は用いられず、いきなり自由創作が求…

さらに、反消費の子

子どもの頃の私にとっては、テレビと買い物が何よりの娯楽だった。そしてファッション雑誌という名の商品カタログ。漫画もゲームも禁じられていたし、洋服が好きだった。それがすべてだった。洋服が好き、といっても買えるのはほとんどなく、見てるだけだっ…

続・反消費の子

私の母は無駄遣いや贅沢とは無縁の性格だ。さっぱりした性格で働き者で家の隅々までが綺麗に整えられていた。切り花が飾られていて、布団は良く干されてふかふかで、シーツはいつも糊が利いて清潔だ。しかし、テレビアニメの赤毛のアンの家のように洋服は地…

寺山修司のイメージ

Eテレの特集。歌人の穂村弘が、寺山修司の短歌の秘密を解説していた。 ■海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり 穂村氏曰く、少女の内面が覗き込まれているが、通常はこれは「われ」の視点と逆である、と。つまり、 ■海を知らぬわれの前に…